統合失調症の話を少々 - 結構大変な半生だった猫ジャンキーのひとりごと。

　ネットの掲示板等を覗くのが好きという方は、結構詳しくご存知かも知れません。

　ですが、一般的な知名度はそこまで高くないと思います。

　十五年以上前、家族の一人が統合失調症を発症しました。

　当時インターネットは今ほど普及しておらず、未知の病気の家族を相手に右往左往するばかりでした。

　統合失調症の顕著な症状は、幻聴や被害妄想です。

　私の家族も、「思考を覗き見する機械を仕込まれている」だの「外から自分を責める怒声がする」だのと毎日訴えていました。

　それらの症状は薬で抑える事が可能です。適切に服薬すれば、普通の生活を続ける事が出来る人も多くいらっしゃるようです。

　しかし、勝手に服薬をやめてしまう患者も少なからず居ます。私の家族もそうでした。

　薬には副作用もあり、体重の増加等に悩む患者も多いようです。あと、本人に「自分は病気だから治さねば」という意識が無いケースもありますね。そういった事などから、自己判断で断薬してしまうようです。

　周りがなんと言おうと、実際幻聴は聞こえるし被害妄想に取り憑かれているので、仕方ない部分もあるのかも知れませんが……周りとしてはたまったものじゃありません。

　統合失調症は、再発するごとに寛解が難しくなると聞きました。

　つまり、薬の効果が出て普通の生活に戻っても、自己判断で断薬した結果再発してしまえば、一層治りづらくなってしまうのです。

　……私の家族は、それが原因で社会復帰が絶望的になりました。

　もし患者さんご自身がこのページにいらしたのなら、どうかどうか、自己判断での断薬はしないでください。納得いかないのならセカンドオピニオンを。

　あなた自身の為に、なにとぞお願い致します……

　患者のご家族の方。もしお読みでしたら、どうかご自愛なさって下さい。

　幻聴と被害妄想に騒ぎ立てる家族を支えるのは辛いものです。「幸せなど自分の人生からは消え去った」と思ってしまうことでしょう。

　ですが、必死になって話を聞いて「〜だから思考盗聴などありえない！」等と論破したところで、実は病気は良くならないそうです。その論破をすり抜ける理論の被害妄想に進化するだけだと。

　ですから、話は聞いても引き摺られずに、否定も肯定もせず冷静でいる事が重要なのだそうです。冷たくするのでなく、『冷静でいる事』が。

……難しいですが。

　ご自身が辛くなったら、病院側に相談してみてください。自殺や他害の危険が高ければ、措置入院も可能な筈です。実際、私の家族は私達を殺そうとして措置入院になりました。

　そこまではいかなくとも、入所できる施設等もあるようです。

　……早期発見早期治療ならそこまで悪化しないでしょうから、本人が服薬を続けてくれればそんな心配は要らないんですけどね。

　つらつらと書き綴ってしまいましたが、どなたかのお役に立てれば幸いです。

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